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2009.06.29

橋を歩いていく

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現代美術というのは一般の人には難しくてわからない、とよく言われる。けれど、優れた作品ならば難しくてわからないはずはなく、絵本というスタイルのヴィジュアルブックにできるのではないか。幼稚園の子供でもおもしろくページをめくることができる絵本にするにはどうしたらよいか。いかにも絵本を書きそうな作家ではなく、ばりばりの現代美術作家に依頼することで、現代美術の核のようなものを伝えられないか。このようなことを考えながら企画し、内外で活躍する3名の作家にお願いした。
その中の一つが『橋を歩いていく』だ。作者の川俣正は日本や海外のさまざまな場所に出向き、路上や建物や橋や公園などを舞台に、土方仕事のようなことをして作品をつくる作家だ。その都度ボランティアを募集し、一緒に作品作りを行なう。制作過程(ワーク・イン・プログレス)に意味があるという考えに基づく彼の活動は、地域の人々を巻き込んだ大がかりなものが多い。
依頼した当初、「なぜ、ぼくが?」と聞かれたが、それはスケールの大きな作品をつくる彼の世界に惹かれたからにほかならない。その世界をわかりやすく紹介することができればそれだけでじゅうぶんだと思います、と答えた。
「どこにでも どこまでも/好きなようにいける/道があったなら」ではじまる物語は、これまで彼が世界各地で作ってきた作品を一本の橋でつないだ終わりのない物語。見ていただければわかると思うが、表紙と裏表紙に同じ作品のプランと実現した制作風景を使うことでエンドレスになるという仕掛けだ。フランスやアメリカ、日本にある作品をめぐる旅を、1冊の絵本で巡る。
テキストは美術ジャーナリストで川俣の作品を初期から見続けている村田 真が担当した。

 

作 川俣 正
文 村田 真
英訳 ジュリエット・カーペンター
装幀・デザイン 伊丹 友宏(イットイズデザイン)
企画・編集 カワイイファクトリー、小学館
印刷所 日本写真印刷株式会社
製本所 株式会社難波製本
発行年 2004年
発行所 小学館
ISBN4-09-681743-0

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